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2016年3月29日火曜日

膝に水が溜まるってどういうこと?

どうもこんにちは

久々の症例紹介シリーズ

最近なぜか、膝の裏が痛い!という患者さんがたくさん来院されてます

そこで膝裏の痛みの原因としてもっとも多い
「膝の水」について紹介と説明をしたいと思います



もし当院に膝の裏が痛いと言って患者さんが来院されたら、私はまず真っ先に
「膝に水が溜まっていないか」というのを疑います

膝関節は太ももの骨と脛の骨をつなぐ関節ですが、この関節は関節包と呼ばれる組織で包まれており、いわば袋状になっています

怪我をする、加齢により軟骨がすり減る、筋力が低下して平常以上に負担がかかるなどの原因で、袋の中が炎症を起こし腫れた状態を「水が溜まった」と表現されます


この袋状の関節の空間の中は通常でも、少量の関節液(いわば潤滑油のようなもの)で満たされており、いわば少量の水が溜まっているとも言えますが


平常の関節液はかなり粘度が高くどろっとしており、膝の関節軟骨の表面の滑りを良くしてくれたり、それ自体がクッションの役目となって膝関節を守ってくれています

しかし炎症を起こした状態の膝の関節液は粘度が低く使い物になりません

そのため体重をかけるとますます炎症が強くなってしまったり、腫れていることで関節の周りの筋力がうまく発揮できなくなるなんていう報告もあります


ではなぜ膝に水が溜まると膝の裏が痛くなるのでしょうか?

ご自身の膝を触ってみていただくとわかると思いますが、膝関節の前側にはあまり筋肉や腱は多く通っていません

反対に膝の裏側には筋肉や血管、神経などがたくさん走っていて、膝に水が溜まると内側からこれらを圧迫してしまいます



そのため、膝の関節の中の痛みは膝の裏側に感じやすいと考えられます

水が溜まっていると、膝の裏を見たときに静脈が浮き上がって青く見えたりすることもあります

先ほどお話したように、膝に水が溜まる原因は人それぞれで一概にこれとは言えません

そのため治療も様々です

当院では患者さんの状態をまず確認してから、症状に応じてベストの対応をするように心がけています

水の量があまり多すぎる場合は、整形外科などで注射器を使って抜いてもらうなどの処置が必要となることもありますが
ほとんどが保存的な治療やリハビリで徐々に改善していきます

膝の裏が痛むという方は一度お気軽にご相談ください☆

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