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2017年8月7日月曜日

目的意識をしっかりと

どうもこんにちは

筋力トレーニングと言えば、一般的にまず思い浮かぶのはベンチプレスやスクワットなど
バーベルを使ったウェイトトレーニングだと思いますが

これらは「コンパウンド種目」と呼ばれ、その名の通り多くの関節と筋肉を同時に「複合的に」動員することで強い力を発揮することができる筋力トレーニングになります



コンパウンド種目のメリットとしては、高重量を扱うことができることや比較的スポーツ動作への応用が効きやすい点が挙げられますが

デメリットとしては、フォームや動作スピードの調整が難しく実施方法次第では怪我につながったり、高強度の負荷を扱うために細かな筋肉や関節の動き一つ一つに集中しづらいといった点があります





反対に
患者さんに対して「運動療法」を指導する際は
「どこの筋肉を使い、どこの関節を稼働させているか」をしっかり意識して行うことが大切なことが多く
そんな時はコンパウンド種目と対を成す「アイソレーション種目」がメインになってきます



*アイソレーション種目
=単関節種目:アームカールやレッグエクステンションなど一つの関節を単独で動かすトレーニングで、扱える重量は比較的軽くなるが局所的な筋肉を集中して鍛えるのに用いられる。トレーニングマシンを使うものが多い

リハビリにおいては
バーベルやトレーニングマシンを使用した方法だけでなく、自体重やゴムチューブを使ったような、いわゆるインナーマッスルを意識したものも多くなります



一般的に運動器障害や外傷を引き起こす原因の一部に

関節可動域の制限や、特定の筋肉における活動性の低下などにより同一部位に過剰な負担がかかったり、通常であればストレスを受けるはずのない靭帯や腱などに必要以上の負荷がかかるということが挙げられ

そう言った場合にはそれぞれ原因となっている関節の可動域訓練やストレッチング、筋力低下や活動性の低下を起こしている筋の強化訓練を行います

その際には、前述した通り
「どこの筋肉を使い、どこの関節を稼働させているか」を意識することが大切なため、負荷を強くしすぎるとかえって狙った筋にうまく刺激が入らないことがあります
そのため負荷設定は非常に大切ですし
動かすスピードや方向も丁寧に一つ一つ確認しながら行う必要があります

似たような運動をしていても、実際に筋力低下を起こしている筋(狙っている筋)にきちんと刺激が入っていなければ全く意味がありませんし
実施するタイミングを見誤って、リハビリで再受傷なんてことがあっては元も子もありません

このようなリハビリテーションや障害外傷予防においての筋力訓練は筋サイズのアップや最大筋力の向上を第一目的とするわけではなく(もちろん筋サイズや最大筋力も向上しますし、一つの大切な要素でもありますが)主な目的は「神経筋再教育」であるためです

それが最初に書いたような
”「どこの筋肉を使い、どこの関節を稼働させているか」をしっかり意識”するという形でのエクササイズになります




「ウェイトトレーニングを行なっていれば小さな筋肉も刺激されるからインナーマッスルトレーニングは必要ない」なんていうことをいう人がいますが

重い重りを扱うためにはどうしても小さな筋肉の働きや細かな関節の運動方向にまで注意を払うことは難しく、知らず識らずのうちに偏った使いかたになってしまっていることがあります

そうなってはいつまで経っても正しい筋肉や関節の使い方を覚えることは困難です



反対に
エクササイズの目的が、パワーの向上である場合には
小さな筋肉や関節一つ一つに注意ばかりしていては、全身を使って瞬間的に大きな力を発揮する能力を向上することはできません


このように
何のためにそのエクササイズを行うのか、目的と方法をきちんと見極めて適切に実施するのが重要です



「どちらが優れている」
「どちらの方が重要」
「やるかやらないか」
「良いか悪いか」

と言った二元論ではなく

今自分にとって何が必要なのか、場面や状況に応じて見極め
上手に選択して活用してきたいですね




…それでは!




おまけ
台風前に家族で水晶浜海水浴場


日焼けで全身ヒリヒリです




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