このブログを検索

2015年9月23日水曜日

アンチストレッチ派、ではない。

こんにちは

今日はストレッチの話



スポーツ分野でしばしば議論となる、ストレッチの有効性について。

実施の簡便性と安全性の高さから長年スポーツの現場から学校体育、美容業界や健康業界など多くのシーンで幅広く実施され、その効果はまるで万能かのように謳われることも
しばしば


一方で、近年ではストレッチの効果を疑問視する論文や報告が多く見られるようになり、一部のスポーツの現場ではそのデメリットに着目して選手に対してストレッチの実施を禁止しているトレーナーもいるようです


筋肉を伸張することで本来筋肉が持つべき適度な緊張までもが失われ、筋力の発揮を妨げるという論文が数年前に発表されました。
その論文によるとスタティクストレッチは一時的ではあるがおよそ30%の最大筋力の低下を引き起こし、その効果は約1時間持続するということでした
(逆に、ストレッチ後1時間は筋肉の緊張が押さえられる、とも言えるわけですが)

さらに、運動前にストレッチを実施した群と何もしなかった群を比較し怪我の発生率を検証した論文でも、ストレッチの効果に有効性は認められなかったそうです


これらをみると確かに少なくとも運動前にしっかり入念にストレッチをすることにあまり意味はないように思えます

実際私も、スポーツをしている人に対してウォーミングアップでの入念なスタティックストレッチはあまりお勧めはしていません。


しかし一方で、足関節に対して1日10分の他動的なストレッチングを週に5日間、6週間実施した結果、背屈の可動域が何も実施していない群と比較して30%ほど拡大したという検証結果もあります

すなわち、ストレッチを根気よく継続することで確実に体はやわらかくなるということです


例えば股関節の柔軟性が増せば、腰痛や膝の怪我の発生頻度は劇的に減少します
肩甲骨の可動域が増すと肩の障害も軽減することができます



他にもストレッチによる「イタ気持ち良い」感覚が程よいリラクセーション効果を生んだり、筋肉を動くことによる筋ポンプ作用で血流が増し、肩こりやむくみの改善につながったりと、当然ですがポジティブな効果も非常に多くあります





結局は使いようで
普段全く運動しない人が、慌てて運動前にストレッチを念入りにおこなっても結局怪我をするときはします。
しかし普段からしっかりとストレッチをしておくことは怪我や痛みの予防に良い効果を生む可能性が高いと言えるでしょう。


正しい効果を把握した上で、ストレッチを含め日頃から体のケアをしておけると良いですね

ここまでできるようになれとはいいませんが。


もちろん、当院では患者さん一人一人に合わせたストレッチや体操の指導もさせていただいています

体の不調が気になる方はお気軽にお問い合わせください☆




0 件のコメント:

コメントを投稿