久しぶりに症例紹介シリーズをお届けします
表題の「内側膝蓋支帯」
ご存知でしょうか?
機能的には膝のお皿が外側にずれないように支えてくれている組織で
多くはお皿が脱臼(外側に外れる)するときに損傷します
今回当院で遭遇したのはちょっと珍しいケースで
ラグビーの試合中に膝の裏に相手の腕が挟まった状態で膝を強く屈曲されたことで、膝の前方が引き伸ばされて損傷したと考えられます
受傷後より徐々に腫脹が強くなり、翌日には歩行と膝の屈曲が困難となりましたが、関節内には腫れはなく膝蓋跳動は見られませんでした
膝蓋跳動が見られなかったのは、膝蓋支帯が関節外組織であるためと考えられ
内側側副靱帯や十字靭帯損傷との鑑別に有用と思われます
組織的には靭帯や腱と同じ結合組織なので、治療はまずは固定による安静と腫脹を軽減するための圧迫処置、早期からの超音波療法、筋力低下を抑えるためのEMSと運動療法としました
(念の為医科にてMRI検査も受けてもらいました)
今まで遭遇したことのない怪我であったので、うまく治療計画が立てられず少し時間がかかってしまった印象はありますが
もしも治療家の方やトレーナーの方でこのブログを読んでみえる方がいれば、こんな怪我があるということをしっておいてもらうといいかもしれませんね
そんな私もこうやって色々な怪我に遭遇し、考察を重ねることで日々勉強させてもらっています
…それでは!
おまけ
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